ぼくたちのリメイク11巻 無駄なことなんかひとつだって(ラノベレビュー・感想)

働いていた弱小ゲーム会社が倒産し、夢も職も失った主人公が10年前にタイムリープして、本来通うはずのなかった芸大に入り直し、自分のどん底だった未来を回避しようと努力する、クリエイターを題材にしたラブコメ 、ぼくリメ11巻

前巻で芸大を卒業するのにも関わらずアキシノとナナコの三角関係が曖昧なまま社会人編へ突入するということで正直今後の展開が不安でしかなく、読み始めてみれば前巻から6年が経過した時点で始まったので、本編、βでも社会人編をやっているのにまたかよ、と思って読み進めてみたが前巻のイマイチだった内容は最終巻に向けたただの助走であってことがわかり、非常に面白かった

序盤は知識無双が出来なくなったことがきっかけでプラチナ世代との才能の差を痛感してクリエイターの道を諦めた主人公がやる気を取り戻し、今度こそプラチナ世代とゲームを作るといった展開なので、「βと大差ない展開かよ」と思っていたが、βとは違い芸大で培ったプラチナ世代とその仲間たちの絆によりβより強力なメンバーを得てゲーム作りに関わっていくので、全員の力及ばずにゲームを完成できずに失敗に終わっていたが今度こそ成功しそうな雰囲気が強く表れている

そして物語の後半ではこの作品タイトルの本当の意味が回収され、今までの全てが伏線になっていたことがわかる展開には感心させられ、前巻を読み終わった後にあったこのシリーズへの不安を吹き飛ばす面白さだった

ただ主人公とヒロインの恋の行方に関しては、ほぼ告白もされたナナコや、親への挨拶も終わっているアキシノとの関係は芸大を卒業して一切連絡を取らないという主人公の鬼畜ぶりにはイラっとさせられ、学生から社会人や大学生へと成長するシリーズにありがちな、社会人となって結婚適齢期ともいえる年齢になっているにも関わらず、容姿が優れた女性キャラ達に浮いた話が全くないのは違和感しか感じないが、次巻でしっかりと決着がつくのを望みたい

ラストではこのシリーズで一番の謎である主人公のタイムリープの秘密が明らかになりそうなところで終わり、次ページで次巻最終巻の告知がされている

ラノベがアニメ化されると原作がつまらなくなるという昨今のジンクスがあった上に前巻の内容が微妙だったことで不安でしかなかったが読んでみれば全てが杞憂だった

次巻は最終巻なので、アキシノとナナコとの三角関係もようやく結末を迎え、真のトゥルーエンドが読めるかと思うと今から非常に楽しみな作品

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