ぼくたちのリメイク 9巻怪物のはじまり(ラノベレビュー・感想)
働いていた弱小ゲーム会社が倒産し、夢も職も失った主人公が10年前にタイムリープして、本来通うはずのなかった芸大に入り直し、自分のどん底だった未来を回避しようと努力する、クリエイターを題材にしたラブコメ 、ぼくリメ9巻
前巻でアキシノの実家に主人公が誘われるという展開で話が終わり、続きが非常に気になるところで発売されたのは番外編であるβで、つい最近アニメも始まった中での本編最新刊の発売には色々と出版社の思惑が感じられるが、読んでみれば9巻を楽しませるためのβであったことは否めない内容だった
9巻で特に目を引くのは、サブタイトルである「怪物のはじまり」は、表紙のシノアキの表示と相まって今までのサブタイトルにはない物々しさを感じられる
怪物とはもちろん、シノアキ、ナナコ、貫之のプラチナ世代の3人ことで、今までは3人とも主人公の助けにより才能の片鱗を見せていたが、その主人公から離れて3人とも未来の大物クリエイターとして独り立ちするのが今巻のテーマとなっていた
バッドエンドルートでは、ナナコと貫之は主人公の能力に甘えた結果、その才能を開花させることが出来ない未来を迎えてしまったが、アキシノに関して言えば、主人公に甘えるというよりも、主人公の甘さが足枷となってその才能を潰してしまうという二人とは対極の位置関係が面白い
メインヒロインがアキシノという事もあり、今までふわっとしていたアキシノの絵に対する気持ちが明確になり、主人公に頼らずとも才能を一人で開花させていたアキシノがバッドエンドでは、何故絵を諦めアキシノ結婚ルートに進んでしまったかについても明らかになり、物語としても大きなターニングポイントとなる巻だった
βで猛威を振るった茉平も、何故未来であんな人間になってしまったかについても描かれ、今後主人公が側にいることによりどのようにβの未来を回避していくのかが楽しみになった
今巻で主人公がタイムリープしたことによるバッドエンドについては何とか回避できた模様なので、次からは新章に突入すると思われるので、もしかしたら次からは大学を卒業し、社会人編に突入するかもしれない
βも完結しており、外伝が出ることもないのでアニメも始まり、今後の展開が更に期待できる作品

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