変人のサラダボウル(ラノベレビュー・感想)

岐阜県を舞台に冴えない貧乏探偵の主人公と、クーデターにより国が滅びた異世界の皇女で魔法使いのヒロインが現代に逃げた先で出会った主人公の事務所に居候し、ゆるい岐阜での生活を送る日常系ラノベ

「妹さえいればいい」のコンビニよる新作で、この作品のタイトルは、アメリカのような様々な人種が集まって暮らしている社会を指す「人種のサラダボウル」という言葉をもじったもので、これだけたくさんの人種が生きている世界になら変人(異世界人)も混ざっているかもしれないというのをテーマにした作品

主人公は大手探偵会社から独立して個人で探偵事務所をしているが、仕事も少なく従業員も雇えず、一人で出来るような安い仕事しかこなせず貧乏生活をしている探偵

ヒロインは、13歳のお姫様だがクーデターにより国が滅びかける中、城の中にあった異世界と繋がっている門に飛び込み現代世界へと転移してしまい主人公と出会い、得意の魔法で主人公を脅し、探偵事務所に居候することとなり、居候先で見たり読んだりした名探偵コナンに憧れて自分も探偵になることを目指し、主人公の仕事にくっついていくこととなる

主人公は探偵だがドラマやアニメにあるような事件を解決する探偵ではなく、現実世界にいる探偵業の許可を得て法律に則った地味な仕事をしているので、殺人事件に巻き込まれて犯人を推理したり、怪盗と戦ったりというような派手な出来事は一切なく、同居することになった異世界ロリっ子お姫様とのゆるい日常生活がたんたんと続く

探偵業やホームレスの生活、宗教団体等、あまり明るみに出ない社会の闇な部分に触れているものの、登場人物がみんな軽いノリなので重苦しい雰囲気にはなっていない

そのせいか物語自体に山場や盛り上がる部分が全然ないので、読んだ感想としては、つまらなくはないが特に面白くもないといった印象が強く、過去の平坂作品に比べて非常に大人しい作品

いちおう2巻も出そうな感じだが、今後物語がどのような方向に展開していくのかさっぱり予想が出来ないが、平坂作品である以上、ぶっ飛んだ展開に期待したい作品

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