変人のサラダボウル 3巻(ラノベレビュー・感想)
岐阜県を舞台に冴えない貧乏探偵の主人公と、クーデターにより国が滅びた異世界の皇女で魔法使いのヒロインが現代に逃げた先で出会った主人公の事務所に居候し、ゆるい岐阜での生活を送る日常系ラノベの3巻
サラの小学校入学で幕を閉じた2巻からの続きで、ラノベ主人公ばりに小学校で無自覚無双する姿が面白く、異世界のお姫様であり年齢より大人びた言動のあるサラだが、時々主人公へ見せる甘えた姿は年相応で、そのギャップがとてもロリかわいいく、しばらくJSサラの小学校生活にスポットが当たるかと思いきや、ラストであっさりと卒業してしまう展開の速さには驚かされた
前回無能かつクズっぷりを遺憾なく発揮していた元騎士のリヴィアは、スポンサーを得たことで犯罪には手は染めないものの、パチンカスの道を突き進みこのままダメ人間まっしぐらかと思いきや、後半ではバンド活動に本気で取り組むことになるが物語のラストでは衝撃の結末があり次巻からの身の振り方が非常に気になる
年増ロリ弁護士ブレンダと後輩探偵閨はお互いの好きな人が主人公とは知らないまま仲良くなってしまい、今後二人が主人公を好きなことを知った時にどのように友情が壊れるのかも非常に楽しみ
相も変わらず大きな事件や出来事はなく魔法を使えるのに魔法を使う展開もないまま、ただただゆったりとした岐阜でのちょっとだけ変わった人たちの日常が描かれているだけなのに何故か異様に物語に惹きつけられるのが不思議な作品
巻を増すごとに徐々に増えつつある主人公ハーレムだが、今巻で小学校を卒業し次からはJCサラへと成長することもあり、サラの主人公への想いが今後どうなっていくかも非常に楽しみである
あとがきではこのシリーズが平坂読先生が書くラノベの最後の作品と書かれていたのには驚かされたが、何が面白いのか説明が難しいが、ラノベ好きなら読めば誰でも楽しめると思える不思議な魅力のある作品