きのうの春で、君を待つ(ラノベ感想・レビュー)
離島生まれで、東京の高校に進学した主人公が離島に帰省した際に何気なく触れた祠が原因で、5日後にタイムリープしてしまい、その間の記憶が全くない状態で5日前に幼馴染の兄が死ぬことを知り、タイムリープで1日づつ逆行しながら記憶を補完して、幼馴染の兄を救おうとする、主人公と幼馴染との青春恋愛ミステリー
舞台は田舎の離島で、主人公は高校進学のため上京したが、父親と喧嘩したことが原因で家出して2年ぶりに離島に帰ってきた際に2年ぶりに恋心を寄せていた幼馴染が泣いている場面に遭遇するが、その理由を知ることなく、その後突然タイムリープすることとなる
5日後の幼馴染は主人公の状態を詳しく把握しており、今後主人公に起こることを細かく説明したうえで、自分の兄を救うようお願いされる
主人公のタイムリープは、毎日午後6時に1日づつ逆行するものなので、タイムリープ直後はいきなり場面が変わるので、人と会話の途中や、人ごみの中でいきなり気づくので、何故主人公がそこにいるのか、なんの会話をしていたのかがわからないが、1日逆行してタイムリープ直前にその答えがわかるというのが読んでいて楽しめた
物語のキモである1日づつタイムリープしながら、1日づつ記憶を補完していくという過程がパズルのようで非常に面白く、前日の謎が解けると同時に新たな謎が生まれるので続きが気になり、どんどん読み進めてしまう
元々共依存気味で相思相愛の主人公と幼馴染だが、中学時代の些細なすれ違いから恋人関係に発展することなく、主人公が上京したことでお互い疎遠になるも、お互いの恋心は薄れておらず、タイムリープと兄の死をきっかけにお互いの思いを再確認し、ハッピーエンドに向かっていくといった流れ
最後はちょっとご都合主義すぎる展開なので、好みは分れるかもしれないが、個人的には多少強引にでも幼馴染には幸せになってもらいたかったので、変に現実的な展開にならずに良かったと思う
1巻完結でページ数も300ちょっとなので非常に読みやすい、あまりラノベっぽくはないが、ちょっとミステリーの入った青春恋愛ものとしておすすめできる作品

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