今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。4巻 四度目の流れ星の日が来るからね(ラノベレビュー・感想)
自分の二番目に大切なものを代償に一番大切な願いを叶えることができるという伝説のある街で、過去に願いを叶えてしまった主人公が、自分以外に願いを叶えさせないようにするため、「星の涙」にすがる美少女達を見つけては、ラブコメをしめながらその悩みを解消し「星の涙」という願いを叶えるのに必須な石を回収していく学園ラブコメの最終巻
前巻で主人公が自らが星の涙を使って陽星を救ったと勘違いしていたという衝撃の事実が明らかにされ、今巻ではその陽星と共に過去に飛ばされ、そこで主人公が氷点下男になってしまった真の理由が明らかになる
今回のメインヒロインは、主人公が星の涙で救ったと勘違いしていた、主人公を認識できないもう一人の幼馴染である陽星、本来なら主人公と会話が終わった瞬間に記憶が消されて赤の他人になってしまうが、二人して過去に飛ばされた影響により、過去の記憶は戻らないものの主人公と会話した記憶は引き続き覚えているという状態になり、一緒に行動すればするほど彼女の言動により主人公が苦しんでいく
メインヒロインは陽星であるものの、物語のメインとしては主人公視点が軸となっており、過去を通して主人公が星の涙に奪われたものが何かが明らかになっていき、その過程で今まであった伏線が回収されていくといった展開
最終巻ということもあり今までのヒロインが現れては主人公を励ましていき、そんなみんなの応援や手助けにより主人公はいつも通り人の心を考えずに突き進んでいくことになり、最後は一応ハッピーエンドで物語が閉められている
あとがきでは4巻が出せるか非常に微妙だったようなので3巻ラストの中途半端なところで物語が終わらずに済んで非常に良かった
正直、未だ物語に謎が多く残されていて気になる点も多々あるが、物語としての主人公の星の涙に関する大きな問題についてはひと段落つき物語としてはちゃんと終わっているが、ラブコメ要素はほとんどなくミステリー要素が非常に強い作品なので、タイトルだけで気になって読む人は注意が必要な作品