西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~ 12巻(ラノベレビュー・感想)
正真正銘フツメンで学園カースト最底辺の主人公が顔面偏差値と釣り合わない言動で、周囲の人間をイラつかせながらも、顔面以外のラノベ主人公スペックであらゆる問題を解決し、甘酸っぱい学園生活を目指す、異能力系学園ラブコメ、西野の12巻
委員長と松浦さんのプロデュース活動は無事に松浦さんの一人勝ちで終了し、今回のテーマは修学旅行、舞台は旅行先のグァムとなり久々の海外での物語となる
クラスでの遠足、旅行となればボッチには厳しいグループ決めイベントがあり、いままでの主人公であれば誰からも相手にされていなかったが、前巻でおいしい思いをした松浦さんからのグループの誘いをきっかけに、委員長、剽軽者の4人グループといった、主人公からしてみれば青春100点満点とも言える展開に張り切り、案の定カラ回る姿が面白かった
前回の海外編では、全く役に立たずポンコツとかしていた委員長が主人公の堪能な語学力に愕然とし心身共に打ちひしがれていたが、昨今成長が著しく主人公に惚れてしまった委員長が、前回ではダメダメだった英会話を片手に銃を構えながら喋るシーンは面白格好良く、さすが東京外国語大を目指していないと思わせてくれた
そして主人公グループでもう一人の女子となる包丁の松浦さんは、相変わらずの松浦さんだった
西野の有用性に気づいた松浦さんが下心のみで主人公の童貞を奪おうとするムーブがあり、その様子は1巻で主人公に目を付けられたせいで迷惑を被っていた松浦さんのようで、今まで敵のいなかった主人公に貞操の危機が迫り、主人公のチョロい性格とぶんころり作品の主人公ということもあって、コロッと童貞を奪われてしまうのではないかと今までにはないハラハラした気持ちで読ませてもらったが最後まで下ネタ全開の松浦さんに新たな魅力を感じた
物語では新キャラとして新たな異能力を持つロリキャラが登場したうえ、委員長のツンデレも炸裂し完全なラブコメになりつつある展開に次巻も楽しみに読み終わり、あとがきを読むと、西野は次で完結との情報には驚かされた
シリーズが完結してしまうのは寂しいがローズやガブちゃんを含めたラブコメ部分も完結するので今から最終巻が待ち切れない
ぶんころり節とも言えるず巧みな文章と他のラノベ作品と一線を画す展開で今巻も文句なく面白かった、先月発売された「佐々木」は見事このラノでノベル部門1位という快挙を成し遂げ、更に来月は管理人の一番好きなラノベシリーズである「田中」の最新刊も発売されるので、今後もぶんころり作品は目が離せない