どこに所属することもできないまま養成事務所を卒所してしまったナレーター希望の主人公が、TV局のディレクター、ミュージシャンを目指すがどうにも上手くいかない友人２人と、西荻窪駅前半径１ｋｍ程のミニＦＭを使ってそれぞれの特技を活かして地元に根差したラジオを放送し、それぞれの夢に向かって頑張っていく青春ラノベ

メインの登場人物が女一人に男二人という設定だが恋愛要素は一切なく、友達３人で試行錯誤しながら楽しくラジオを放送していくといった内容

初めは拙い放送だったが回が進むごとに新コーナーを増やし、その中で放送範囲である西荻窪に住む人たちの悩みを主人公達が真正面からぶつかり、若者だからこそ言える青臭い回答で悩みを解決していき、回を追うごとにリスナーも増え、ラジオの人気も徐々に増えていく

物語のラジオ放送部分が自然で、読んでいてまるでラジオを聴いているかのような気分にさせられるのが読んでいて心地よい

ラジオ放送をやり続けることによって徐々に三人が成長していき、最後にちょっとした山場を迎えてハッピーエンドといった流れで、ストレスの溜まるような展開もなく、終始爽やかな感じで物語が進んでいく

挿絵がないことと、途中に出てくる商店街のレストランの話はツッコミどころが満載過ぎて正直いらないくだりだと思う点以外は、王道的な夢を追う青年達の成長物語として十分楽しめる

１巻完結のうえページ数も少ないのでサックと読み終えられるので、気軽な青春ラノベを読みたい人におすすめな作品

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