服飾師ルチアはあきらめない ~今日から始める幸服計画~ 2巻(ラノベレビュー・感想)
「魔術師ダリアはうつむかない」のスピンオフ作品で、ダリアの親友の一人である服飾師ルチアが主人公のスピンオフ作品の2巻
前巻はダリヤの発明した5本指靴下によりルチアが若くして工房長に任命され嫉妬やら侮りやらにも負けずに頑張り、周囲から認められるといった内容で、今回は新たにダリヤが発明した微風布を巡った話となっている
前巻はそうでもなかったが、今巻はルチアがその仕事ぶりにより本人の知らないところで貴族達からの絶大な信頼を勝ち取り、ダリヤ以上に無意識にフラグを立てまくり、これぞ成り上がりラノベ主人公といった感じで楽しめた
ダリヤの発明により工房の売り上げと重要度が上がる中、真面目で前向きなルチアの仕事ぶりにより、忙しい工房で働く人たちからの信頼も厚く、前巻であった職人達からの妬みややっかみはなかったものの、庶民のルチアを廃して貴族の工房長を立てようとする勢力が新たに出てきてダリヤ同様にルチアも面倒なしがらみが見え隠れし始めるが、知らないうちに味方につけた貴族たちがどうやってルチアを守っていくのかが今後楽しみである
ルチアを気に入り惹かれ始めているフォルトが貴族政治のしがらみからどうルチアを守っていくのかが今後の物語の読みどころに思える、思えば本編でのルチアへの強引なプロポーズもこういった貴族政治の横やりがあったのではないかと思えて、本編とスピンオフとの絶妙なクロスオーバーな感じが面白かった
好感度マックスなフォルト、初恋の人であるヨナス先生に加え、今巻からジーノと新キャラ、と更にフラグを立て今後は成り上がりラノベ主人公のようにハーレムを作っていくのではないかと思える程のフラグの立てっぷりだった
ラストでは前巻ラストで判明したルチアの初恋の人であるヨナス先生との絡みがあり、本編ではフォルトからのプロポーズを断っているルチアだけに、今後の二人の関係がどう変わっていくのかが非常に楽しみな作品