〆切前には百合が捗る1巻(ラノベ感想・レビュー)
高校で自分がレズであることをカミングアウトした途端、仲の良かった同級生や親から蔑まれた態度を取られた事をきっかけに東京に家出し、東京で唯一の宛であった従姉妹に仕事を紹介してもらったところ、住み込み先の天才ラノベ作家に一目惚れしてしまい、普通の女性同士として接してくるヒロインに主人公がドギマギする百合ラブコメ
はがない、妹さえの平坂読先生の新作、主人公が「妹さえいればいい」の京の従姉妹という設定なので妹さえの外伝的立ち位置にはなるものの、出てくるのは京だけなので、本編を読んでいなくても全く問題はないが、読んでいた方が楽しめるのは間違いない
主人公は田舎で生まれ育ち、幼い時にレズであることに自覚したものの周囲には黙っていたが、友人たちとの何気ない会話で友人たちがLGBTに理解を示す発言をしたので、これをきっかけに思い切ってカミングアウトしたものの、友人たちに手のひら返しされた事がきっかけで家出をし、東京で出会ったヒロインに一目惚れしてしまう
ヒロインは超絶金持ちの末っ子として生まれ、何不自由なく生活し、ラノベ作家としてもヒット作を何本も抱える天才美女作家だが、〆切を破りまくり何度も京をキレさせた結果、監視役と家政婦として主人公をヒロインの家に住まわせることになるが、ヒロイン自体はレズではないので主人公に同性として仲良く暮らしていくこととなる
全体的にはがない、妹さえに比べてコメディ要素が少なく、かと言って百合作品特有の尊いシーンが多い訳でもなく、主人公がレズであることの苦悩していくのがメインとして描かれている
妹さえが非常に面白い作品なので、期待しすぎていたせいか、正直な感想を言わせてもらうと凄く微妙な作品だった
その原因として登場人物が主人公、ヒロイン、主人公の従姉妹である京の3人しかいないうえ、3人とも平坂作品にしてはキャラが弱く、3人の中ではキャラが濃いヒロインは〆切りを破りまくるダメ作家として描かれているが、妹さえの主人公である伊月や、ヒロインのカニ公が超絶ぶっ飛んでいたせいか、どうしても二人と比べてしまい、人としてダメダメな台詞を吐いてもイマイチ面白いとは思えなかった
おそらく2巻も発売されるだろうから、2巻には平坂作品らしいもっとぶっ飛んだ展開を期待したい

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