百合に挟まれてる女って、罪ですか?(ラノベレビュー・感想)
元売れないアイドルでメイド喫茶でバイトするノンケのポンコツ主人公が、主人公をオトした方が勝ちというよくわからないヤクザの抗争に巻き込まれて、対立する極道一家の娘に生まれた美少女ヒロイン二人からあらゆる手段を使われて惚れさせられる百合ラブコメ
ヒロインはお互いに将来のために幼い頃からハニートラップを仕掛けるために男を手玉に取る方法を叩き込まれているが、勝負とは言え、実際に男をオトして傷物になったら困るという母親の気遣いから一般女性である主人公の女の子にハニートラップを仕掛けるという勝負をすることになる
ヒロインはクール系美少女の小悪魔ゆるフワ系美少女かつ頭もよく、ヤクザ組長の娘ということで権力も金もある二人なのに対し、主人公はアイドルの夢破れ恋愛経験もない23歳処女のメイド喫茶アルバイトという対極の位置にあり、主人公の方が6つも年上なのに対しヒロイン二人からは年下のおもちゃのように扱われる
主人公は今まで誰からも告白されたことがなく、男性経験も皆無に加え自己肯定感が底辺の性格のため、今まで出会ったことのない美少女からの告白により、あっさりと陥落してしまい、あまりにも簡単すぎたために勝負にならず逆にヒロイン二人が揉めるのは少し面白かった
ただ勝負のためだけに主人公をオトそうとしているうちにヒロインが本気で好きになっていくというよくある設定なのだが、後半ヒロインが勝負抜きに主人公に対する好意を行動で示すが、ヒロインがポンコツ過ぎてこの子のどこを本気で好きになったのかがよくわからなかった
誰が誰を本気で好きなのかが分かりづらく、主人公もポンコツで好きと言われればヒロインどっちにでも簡単に好きになってしまい、「ありおと」や「わたなれ」のようなノンケ主人公が百合の毒牙にかかり、段々と尊くなっていく様がほとんどないので、みかみてれん作品にしてはちょっともの足りない
発売から1年以上経つが未だ2巻の情報がないので続巻はないと思われるが1巻で話としては終わっているので気軽に読める百合作品だが、「ありおと」や「わたなれ」が好きな人には不完全燃焼な作品